価格設定の方法は様々である。例えば、競合と比べて設定する場合や顧客の需要に応じて設定する場合、自社の材料費などを考慮して設定する場合などがある。今回は、価格設定について考えてみたい。
スターバックのドリップコーヒーは、ショートサイズで302円(税込)。セブンイレブンのレギュラーサイズのコーヒーの価格は100円(税込)。原料の違いはあるが、価格差にして約3倍。あなたなら、どちらのお店を利用するか?
価格だけを見ればセブンイレブンでコーヒーを購入するだろう。しかし、我々は、約3倍の価格を支払ってまでスターバックスを利用する場合がある。
この「場合」というのがポイントで、3倍の価格差を払ってまでお店を利用したいときがあるのだ。
私の場合は、「提案書を作る」「仕事の打ち合わせをする」など仕事を行う目的でスターバックスを利用する。なぜなら、コンセントの完備でパソコンをゆっくりと使えるし、座り心地のよいソファーがあることで打ち合わせを快適に行えて、仕事がはかどるからだ。
つまり、我々は、コーヒーという商品を買っているのではなく、その商品やサービスを通じて得られる「価値」を買っているのである。私の場合は、『仕事がはかどる』という価値に3倍の価格を払っているのである。
価格設定というのは非常に難しい問題だが、まずは商品やサービスが同じ否かで価格を比べる前に、顧客にもたらす価値の価格を考えてみてほしい。