売る力 心をつかむ仕事術

コンビニ業界でシェア1位のセブンイレブン。一日あたりの売上高が
競合のコンビニよりも約10万円高い。その秘訣を読みとく良書が「
る力 心をつかむ仕事術 」である。セブンイレブンジャパンを設立し
コンビニエンスストアという業態を全国に広め小売業界を変革した鈴木敏文
最高経営責任者の著書。
 
わずか250ページ弱の本であるが、マーケティングの本質が満載である。
 
2章の中に登場する鈴木氏の2つの言葉を紹介する。
 
■お客様のためにではなく、お客様の立場で思考する
 「お客様の立場」に立った仕事のやり方とは、
 お客様の都合を前提に「相対的に良いこと」をするのではなく、
 お客様の都合に合わせて「絶対的に良いこと」を追求する
 
我々は、競合と比べて相対的に良いことを選んでいないだろうか?
また、自社の過去と比べて良いことに妥協していないだろうか?
鈴木氏は、絶対的にお客様にとって良いことを追及すべきと同書の中で、熱く語っている。
 
■「ほしいもの」を聞いても「本当にほしいもの」はでてこない
 なぜなら、現代の消費者は、「いまないもの」については、こたえ
 られないから
 
一斤250円の金の食パン、一個200円前後の高級おにぎりなどヒット商品番付に
登場したこれらの商品は、「いまないもの」であった。鈴木氏は、お客様の心理
を読み「明日の顧客ニーズ」について仮説を立てることの重要性を説いている。
 
同書では、お客様の心をいかにつかむか!というテーマで鈴木氏の仕事術が
満載である。売上をアップさせるためには、当然ながら、お客様を理解し、満足
していただかないと成し得ない。「自社の立場で物事を思考している」と感じら
れる方は、多くの気づきを得ることができるであろう。お客様の心をつかむマーケ
ティングの良書としておすすめしたい。